ユネスコ無形文化遺産に「和食」が登録されるにあたり
その発起人となったのが和食料亭「菊乃井」の
三代目主人、村田吉弘さんです。
村田さんが食を通して伝えようとしているのは
一体どのようなことなのか?
料理人としてだけでなく、
和食の素晴らしさを世界に広める伝承者として
国内外で尽力されている
村田吉弘さんについて調べてみました。
村田吉弘(菊乃井)のプロフィール
<プロフィール>
村田吉弘(むらた よしひろ)
誕生日:1951年12月15日
出身:京都府京都市
学歴:立命館大学産業社会部卒業
1993年 株式会社菊の井代表取締役に就任
2012年 「現代の名工」「京都府産業功労者」を受賞
2013年 「京都府文化功労賞」を受賞。
和食料亭「菊乃井」三代目主人であり
NPO法人日本料理アカデミー理事長も務める。
大正元年創立の京都・祇園の老舗料亭
「菊乃井」の長男として生まれた村田さんは、
大学在学中にフランス料理修行のため
渡仏した経験もお持ちです。
大学卒業後は名古屋の料亭「加茂免」で修行を積み
1976年に京都に戻り「菊乃井木屋町店」を開店します。
自身の店で様々な苦労を重ね、
和食と向き合う日々を過ごした後に
1993年に三代目菊乃井主人となります。
村田吉弘(菊乃井)が和食を世界遺産に!
大学時代はフランス料理のシェフを目指し
料理修行と称してフランスへと渡った村田さん。
当初は“老舗料亭に生まれた反発の気持ち”も
あったのだとか。
幼い頃から和食に慣れ親しみ、
舌も肥えていた村田さんにとって
和食は『古臭いもの』であって、
たまに食べる洋食が新鮮に思えたそうです。
そして、意気揚々と渡仏した先で
『フランス料理は世界で一美味しい』と
と周囲から聞かされ続け、
日本料理は“遥か極東のエスニック”としか
認識されていないという事実を知らされます。
そんななか、村田さんは
「日本料理も文化的なクオリティーは
フランス料理と変わらない。」
「懐石もコース料理として存在する。
実家ではそれを客に提供している。」
と、フランス人たちに猛然と反発し
和食についてムキになって語っている
自分に気づかされます。
和食を世界の人に知ってもらいたいと
心に決めた村田さんは日本に戻り、
フランス留学を許してくれた父親を説得して、
改めて日本料理の道に進むことを決意します。
名古屋で3年間の和食修業を積んだのち
京都に戻り、自分の和食店を開いたものの
最初はお客さんが全く来なかったといいます。
師匠もいない、客もいないカウンターで
料理本を広げて研究する日々。
実家のレシピを試すだけでは何かが違う、
そうした日々を過ごしながら
独自の和食に対する考えを養っていきました。
「(和食は)旨味と出汁を中心に構成された料理であること。どんな食材でもどんな盛り付けでも旨味を中心にした料理は日本料理といえる。母乳の成分は、油脂と旨味成分と糖質で、これらが脳の快感中枢を刺激して食欲をそそり、また食べたくなる。料理は、それらのうちどれかを中心に構成されていて、西欧は油脂中心で、世界で日本だけが旨味成分が中心の料理なんです。グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸など複数の旨味成分を相乗させ8倍に旨味を増やしたものが出汁や。以前ペルーで日本料理作った時、カツオも昆布もなかった。それでトマトの原種からグルタミン酸を取り、鶏の胸肉でイノシン酸を取り出して、日本料理を作りました。旨味を昆布だと思ったら、昆布がないとこでは日本料理ができなくなる」
後に出演するテレビの料理番組では
調味料の配合を、分量ではなく
例えば5:3:2のような割合で表すなど
「旨味」と「出汁」を中心とする和食を
解りやすく家庭に広める手法も話題となりました。
2004年にNPO法人「日本料理アカデミー」をつくり
2011年には「日本料理ラボラトリー」を立ち上げ
京都大学と連携して味わいの解明に取り組むなど
和食文化を継承するためのアカデミックな
システムの構築にも貢献します。
そして、京都府に「和食」の文化遺産登録を進言し
政府を動かすまでとなるのです。
そして、2013年12月。
晴れて「和食」はユネスコ無形文化遺産に
登録を果たします。
村田吉弘(菊乃井)の名言がすごい!その活躍の場は各方面へ!
村田さんは、ご自身のお子さんの食育に関して
「特別なことはしていない」と言いながら
「食べ物はすべて天からのさずかりもの。我々はその生命をいただいて、生かされてるんや」
とだけ教えているといいます。
自然と寄り添い、
美味しいものを素直に美味しいと理解するための
教えだそうです。
世界に和食ブームが到来している反面、
日本の食生活はどんどん西洋化し、
「古き良き」和食の文化が崩れつつあると
村田さんは警鐘を鳴らします。
また、村田さん自身が海外で感じたという
海外のヘンテコな『なんちゃって日本食』が
間違った和食文化として
世界に広がることを危惧しています。
出汁と旨味を引き出す調味料を
これからの若い世代にも伝えていきたいと
給食や食育にとても意欲的な村田さん。
和食料亭での料理長のみに留まらず、
飛行機の機内食などの監修も行っています。
つい先日には、かの有名な高級寝台列車
「トワイライトエクスプレス」の後継列車である
「トワイライトエクスプレス瑞風」の
車内食のプロデュースを行うことが
決定したばかりです。
そんな村田さんが3代目を務める「菊乃井」は
ミシュランガイドで3つ星を獲得するほどの
評価を受けています。
村田さんは「菊乃井」を含めた、料亭というものを
このように述べています。
「最初に料理屋に行くんは、お祖母(ばあ)ちゃんに抱かれたお宮参りの時。次は3つ参り、5つ参り、成人式、結婚の時、還暦や米寿のお祝い、死なはったら法事の席。これらが全部、料理屋の仕事なんですわ。接待の場ではない。そこで暮らす人の生活の中にあるから、町衆との距離が近い。だからうちとこも『菊乃井さん』と呼ばれる。料亭は、さんづけで呼ばれる存在なんです。うちの姿勢は、特別の階級の施設には成り下がりとうないということ。普通の人が、普通に働いて、人生の節目の日に来られんようなもんは普通のもんと違う。」
村田さんに「料亭とは?」と問うと
その答えはこうです。
「京都では料亭と言わんと、料理屋と言いますのや。
基本はめし屋の延長線上。」
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